コラム “志・継・夢・承”
事業承継やM&Aにまつわる思いを
気ままに綴っています

2022年

持ち家派?それとも賃貸派?Vol.41

春、引越しのシーズンです。東京都では、コロナを契機に住まいのありかたが再考されたこともあり、昨年、人口が26年ぶりに減少したそうです。

さて、住まいのありかたを考える際の選択として、“持ち家”か?“賃貸”か?という“二者択一”がありますが、M&Aで事業承継のありかたを考える際にも3つの“二者択一”があります。譲渡相手は、『同業?異業種?』、『県内企業?県外企業?』、『事業会社?ファンド?』、どちらを前提に考えますか?という“二者択一”です。

同業でもいいか、近隣の会社がいいかは、判断しやすいでしょう。ただ、3つめの『事業会社か?ファンドか?』という二択は、『よくわからないけど、事業会社。』と直感で答える方がほとんどかと思います。

実際に、譲渡相手を探している中小企業のオーナー経営者からは、『ファンドはNG!』と頭ごなしに言われることが多々あります。確かに、ファンドには、まだネガティブなイメージがつきまといますし、誰もが知っている上場企業が譲渡相手であれば、社員の驚きも緩和される気がします。オーナー経営者の頭には、常に『株式譲渡のことを話した際に社員にどう思われるか』という不安があります。

ただ、現実に、譲渡相手としてファンドを選ぶオーナー経営者が増えてきているのは、やはり、そのメリットを感じているからであり、いずれの選択にもメリットとデメリットがあるゆえ、正解も不正解もありません。

ということで、『事業会社か?ファンドか?』という二択は、『持ち家か?賃貸か?』を選ぶ際の思考に似ているような気がしました。住まいを決めるにあたり、持ち家と賃貸のどちらがいいかは、前提条件によっても変わりますし、その良し悪しは一概に言えません。また、経済合理性だけではなく、ライフスタイルや将来の暮らしへの考え方など、価値観の違いでも、その選択は変わります。

事業会社かファンドかという二択でも、ファンドは『よくわからない』、『また誰かに売る』、『事業の相乗効果がイメージしづらい』という漠然とした不安を感じられるのかと思います。一方、事業会社では『親会社次第で経営方針が変わる』、『企業文化や考え方の違いが日に日に顕著になる』など、事業会社だからうまくいくとも限りません。ゆえに、『事業会社か?ファンドか?』という二択も、『持ち家か?賃貸か?』と同じように、まずは先入観なく、同列で並べたうえで、主(オーナー経営者)は判断する必要があります。

住まい(会社)が、家族(社員)が幸せに暮らし(働き)育って自立していく場になるかどうか。
特に、事業承継の場合は、主(オーナー経営者)が、家族(社員)と“一緒に暮らす”住まい(会社)ではなく、家族(社員)に“残していく”住まい(会社)になります。家族(社員)の顔を思い浮かべながら、自信をもって“この住まいに決めた理由”を話せることが大切です。

ちなみに、「住宅・土地統計調査(2018年)」によれば、持ち家率は全年齢で61%、年代別では「20代:6.4%、30代:35.7%、40代:57.6%、50代:67.6%、60代以上:79.8%」だそうです。

中小企業のオーナー経営者の価値観として、『賃貸派はファンドを選びがち』、『持ち家派は事業会社を選びがち』という相関関係がありそうな気がしますが、私だけでしょうか?

以 上

<真>
2022年4月

夢を叶える方法Vol.40

2022年、今年の目標はもう立てましたか?仕事でもプライベートでも、『今年こそ!』と、いつになく真剣に考えておられる方に“夢を叶える方法”のご紹介です。

昨年、米・メジャーリーグで大活躍した大谷翔平選手(27歳)は、小学3年から野球を始め、高校3年でアマチュア史上初となる球速160km/hを記録、2013年にドラフト1位指名で日本ハムファイターズに入団、その後の日米での活躍はご存知の通りです。その大谷選手が高校1年の時、監督の指導で夢の実現に向けて作ったとされるのが、『マンダラート(マンダラチャート)』という、いわゆる“目標達成シート”です。

その作成法は、まず、はじめに3×3の9つのマスを書き、その中心に達成したい目標を書きます。次に、その周囲の8マスに「目標達成に必要な事柄」を書いていきます。9マスから成る1つのブロックが完成したら、周りの8マスに書いた事柄を中心とした3×3のブロックをまた同じように完成させます。こうして思考を深めながら、最終目標に向けて取り組むべきことを8つに分類し、さらに8つに細分化し、具体化していきます。

マンダラート(マンダラチャート)

大谷選手の当時の最終目標は、『ドラフト1位 8球団』でした。その目標達成のために必要な8マスは、「体づくり」「コントロール」「キレ」「スピード160km/h」「変化球」「メンタル」「人間性」「運」という8つの事柄で埋められています。才能だけでなく、こうした思考や努力があったからこそ、大谷選手は「ドラフト1位指名」という目標達成にとどまらず、メジャーリーグで数々の新記録を残してMVPに選ばれるという、今の活躍があるのでしょう。

そこで、特に、オーナー経営者の方には、ご自身の『マンダラート 事業承継版』の作成をお薦めします。最終目標は、『2025年 事業承継』と設定します。そして、最終目標を取り囲む8マスは、例えば、「後継者(信頼)」「業績(安定)」「成長」「財務(現金)」「社員(信頼)」「顧客(つながり)」「家族(理解)」「生きがい」とでもしましょう。さらに、その周囲の8マスは・・・ぜひ考えてみてください。この9×9の81マスが埋まれば完成です。目標を立てるだけでなく、目標達成のためにやるべきことを明確にし、日々努力する。経営者の最後の大仕事である“事業承継”を達成するための有効な方法の1つです。

ちなみに、大谷選手の『運』を囲む8つのマスは、「あいさつ」「ゴミ拾い」「部屋そうじ」「道具を大切に使う」「審判さんへの態度」「プラス思考」「応援される人間になる」「本を読む」でした。非常に具体的で、青年らしい真直ぐな気持ちが伝わってきます。新年、私も、まずは“運”を呼び込むため、高校生の大谷君を見習うところから始めてみます。

以 上

<真>
2022年1月